180°映画

180°映画って知ってますか?見始めてしばらくはこりゃダメだおもんない映画だ、しかし見ているとだんだん面白くなっていき終わる頃には絶賛に変わっている映画のこと。(ストーリーやシナリオの話ではありません)

例えば僕はヴィンセント・ギャロの『ブラウン・バニー』を見たときこの感覚になりました。見始めは好き放題やりやがってしょーもないと立腹しながら見続けているうち素晴らしいのではないかと思い始めて見終わったときに、ええやん!となりました。

これはなんなんでしょう。自分でもよくわかりません。このタイプの映画に共通するのは見ている間中思考がグイングインしまくることでしょうか。何故腹立つのか、何故おもんないのか面白いとはなんなのか、何がしたいのかとか、映画ってなんなん?とかさらには自分の内面に潜って思考がスパークします。

このパターンで良かった映画はヒトに面白いよとすすめるとロクなことがないのですすめません。自分も見直したらやっぱりおもんないやんけ!となりそうなので見直しません。『ブラウン・バニー』はカンヌ映画祭でボロクソに言われまくって凹んだヴィンセント・ギャロはその後映画を作らなくなりました。

ちなみに180°映画なんて言葉はありません。今作りました。